少し前に新たに型から作った長角皿、今までの鈴華窯の作風から若干変えてるんです。
直線的なデザインがいいんじゃないかと。
また薄く軽くすると、飴釉やガラス釉などの透明釉で焼く器は、どうしても焼成温度の関係で歪み(歪みも手作りの味わいだったり良さだったりします)が出たりするので、この長角皿は軽さ薄さを捨てて、若干重くなっても肉厚に作り、焼き上がりにあまり歪みのない直線美に拘りました。
簡単に長角皿の窯出しまでの工程を!
型に入れて作った長角皿を陰干しします。(轆轤で作るより型に入れて叩いて作る、型モノの方が手間も時間もかかります)
それから1回目の素焼きです。(長角皿は写ってないですが)
日を変えて化粧をして二回目の素焼きをします。
今回の長角皿は飴釉(茶色の透明釉)にするのですが、お皿の裏面に不必要な釉薬がつかないように、撥水剤を塗って乾かします。こうすることで飴釉のうわ薬がついても弾いてくれます。少しでも綺麗に仕上がるようにです。
飴釉のうわ薬(服についたら取れないので注意ですw)
さらに濾して滑らかにします。
ここが重要!薬がけ、飴釉のうわ薬(釉薬)をお皿にかけます。
この時のうわ薬の濃度、器に掛ける濃さ加減が難しく、焼き上がりが全く違ってきます。
本当にこのあたりは経験で、土の種類や釉薬の濃度、またその土と釉薬の相性も理解していないといけません。
爪でうわ薬の掛かり具合を確認。濃すぎないか、薄すぎないか。
うわ薬が乾いたら濃度の濃い所はこすって最終調整します。
そこまで出来れば、あとは窯詰め、本焼き(1日)、窯出しで完成です。
見た感じ同じような器に見えても土、釉薬、工程、に手間をかけて制作したものは使い込んでいくと違いが出てきますよ。
完成が楽しみです。
ギャラリーにしかわさんでの鈴木智尋展に並びます。
あとオンラインストアでも販売します。
コメント